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熊本県天草市五和町の道の駅「市イルカセンター」で、夏休みの小中学生と家族らを対象とした「イルカの自由研究」プログラムが実施されている。近くの通詞島沖のイルカウオッチングと組み合わせ、生態や特徴を詳しく学べると好評だ。
通詞島沖にはミナミハンドウイルカが150~200頭生息するとみられ、陸から群れが見えるほど近くを回遊する。
市は昨年度、天草漁協に委託して生態調査や教育プログラム作成に乗り出した。自由研究もその一環で、調査を担当する髙﨑ひろみさん(45)が講師を務める。昨年は夏休みの3日間、8組30人が受講。早々に定員に達した日もあり、参加者アンケートには「大人でも知らないことがあった」などの声が寄せられた。今年は開催を計12日間に増やした。
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11日は天草市と熊本市、埼玉県から4組13人が参加した。「これほど海岸近くにたくさんすんでいるのは、世界的に珍しい」。髙﨑さんが乗船前に約90分、イルカの体の構造や子育て、環境問題などを解説。地元で縄文時代から続く素潜り漁も紹介し、「野生動物と人が一緒に仲良く生活してきた。『共生』『共存』といいます。とても貴重な場所です」と強調した。
子どもたちは、配布されたテキストにメモをとり、クイズに答えながら学習。熊本市の楠小6年の女子児童は「イルカが超音波を発することは知っていたけれど、その仕組みが分かった」、天草市の本渡北小6年の男子児童は「ごみ問題は深刻だと思った」と感想を述べた。
夏休みの教育プログラムでは、陸上から群れを観察する調査への同行やガイド付きのイルカセンターツアーも用意。髙﨑さんは「楽しみながらイルカを理解し、環境や共生について考えるきっかけにしてほしい。学びの場としてのセンターの役割も高めたい」と話している。
自由研究プログラムは26日までの土、日曜。イルカウオッチング込みで小中学生5千円(テキスト付き)、高校生以上4千円など。ほかのプログラムは9月24日まで、1組千円。「天草イルカ調査室」ホームページで参加を受け付ける。(平井智子)
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