デンソーウェーブ(愛知県阿久比町)は、生成AI(人工知能)を活用しロボットの動作プログラムを自動生成する技術を開発した。産業用ロボットに作業を教え込むティーチングは、プログラム知識を持つ技術者が実施することが多いが、このシステムを活用すればプログラム経験の少ない初心者でも作業手順さえ理解していればプログラムを作成できるようになる。一からプログラムを作成し、ロボット側に転送して実行するのと比べ、トータルの作業工数を3~4割削減できるという。
開発したシステムは、米OpenAI(オープンAI)の「ChatGPT」によるプログラム生成と、産業用ロボット側の制御システムとを連携させている。ロボットに実行させたいプログラム手順を自然言語で指示すると、同社の音声認識モデル「Whisper」でテキストに変換した上で、ChatGPTがプログラムを生成。それをロボットの操作卓(ティーチングペンダント)側に送信すると、プログラム通りにロボットが動く仕組みだ。作業手順の追加・修正なども簡便に行える。
例えば、ピック・アンド・プレースのような簡単なプログラムを作成する場合には、音声指示(ChatGPTに入力するプロンプト)として、「まず最初に作業原点へ移動します。原点はP1です」「次に作業直前の場所に移動します。場所はP2です」(略)「作業場所ではハンドを閉じてワークをつかみます」(略)「最後に作業場所へ戻ります」といった流れで話す。ただし、ロボットは自己位置を理解できないため、「原点P1」のような座標値については、別途、ロボットを動かしながら登録する必要がある。
将来的には、このシステムを協働ロボットのティーチングにも応用することを目指す。協働ロボットは、ロボットアームを人の手で動かしながらティーチングする「ダイレクトティーチング」を採用しているものが多く、「ここがピーマンを取る場所です」といったより自然な指示で作業内容を登録することなどを想定する。生成AIを活用したロボットのプログラム作成では、三菱電機が米スタートアップのThinking Robotsと取り組んでいる。ティーチングしやすい協働ロボットでまずは生成AIを活用してプログラムを生成し、その後、産業用ロボットにそのプログラム内容をコピーし実行させるといったアプローチを採る。
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