蒲郡、ロケ前に意気込み 映画「ゾッキ」の３監督 - 中日新聞

会見で映画への意気込みを語った（左から）山田、竹中、斎藤の３監督と原作の大橋さん＝蒲郡市内のホテルで

　蒲郡市出身の漫画家大橋裕之さん（３９）の作品を実写化し、来年の全国上映を目指す映画「ゾッキ」のロケが四日から蒲郡市内で始まるのを前に、共同監督を務める俳優の竹中直人さん（６３）、山田孝之さん（３６）、斎藤工さん（３８）が三日、市内のホテルで会見した。竹中さんは「ロマンチックで、狂って、とんでもない映画に仕上げようと思っている」と意気込んだ。

　他の二人に共同監督を持ち掛けた竹中さんは、大橋さんの漫画に出合った衝撃を「一こま一こまがとても映像的で、これを映像にしなくてどうすると思った。切なさとか叫びたくなるような悲しさとか、いろんな人間の感情が含まれていて、全てが魅力的だった」と説明した。

　原作は短編集だが、収録された短編をつないで一本の長編映画にする。三人の監督が場面によって分担するという変則的な形に、山田さんは「もしかしたら明日以降三人とも血だらけになる可能性はあるが、大人なので何とか大丈夫と思う」と会場を笑わせた。

　斎藤さんは「大橋さんの漫画は見れば見るほど意味を感じる。完成度がものすごく高いので実写化は不安だが、実写ならではの息吹を込めたい」と語った。

　会見に同席した原作者の大橋さんは「映画化には、いまだにびっくりしている。変な漫画だと言われるので、より変になるとうれしい」と話した。全編のロケ地となる蒲郡市では、官民で構成するプロジェクト委員会を結成して映画を応援する。

　（木下大資）

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