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【初任者スタートアッププログラム(1)】初任者を応援するスタプロ - 教育新聞

神奈川県小田原市立小学校教諭 山崎克洋

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 採用倍率の低下、過酷な労働環境など暗いニュースばかりが立ち込める昨今の教育業界。そんな重い空気が漂う中、それでも教師になろうと始めの一歩を踏み出す人たちのことを、私は日本の宝だと思います。

 だからこそ、教師としての1年間をハッピーに子どもたちと過ごしてほしい。そんな願いを込めて、「初任者教師を応援するスタートアッププロジェクト」(スタプロ)を立ち上げ、活動をしています。現在スタプロでは、100人近い初任者を30人の力のある先生が無料で支援しています。

 今回、そのご縁もあり、初任者の先生に向けて連載記事を書く機会をいただきました。この連載では、初任者を応援するとともに、初任者を職場で支える先生にも「初任者を支える同志」として、連載を読んでいただければと思っております。

 4月、子どもたちとの出会いで多くの教師は所信表明を語ります。

 「先生は、こんなクラスにしていきたいんだ」

 「先生は、こんなことを大切にしているよ」

 そういった、教師としてのブレないビジョンを語る必要があります。では、そうしたビジョンをどうやって考えたらよいのでしょうか。次の2つのアプローチがあります。

 ①あなたが一番幸せだった学級はどんな学級ですか?

 自分が在籍してきたクラスなどの中で、一番居心地の良かったクラスをイメージすると分かりやすいかもしれません。「お互いが励まし合えるクラス」や「切磋琢磨(せっさたくま)して高め合えるクラス」。そんな自分の理想を言葉にして、書き出してみましょう。

 ②あなたが一番不幸せだった学級はどんな学級ですか?

 幸せからのアプローチができづらい人もいるはずです。そんな人は、自分が嫌だった学級のイメージを考えてみましょう。そして、それをプラスにしたイメージに変換してみましょう。(例:「悪口や暴力が多いクラス」→「思いやりの言葉や行動ができるクラス」)

 こうした願いが学級経営のコンパスになります。迷ったら、この原点に立ち返り、学級経営を見直していきます。私の場合、「賢く→挑戦」「仲良く→言葉」のキーワードで子どもたちに語っています。(伴一孝先生の実践の修正追試)

 方針をキーワード化することで、子どもたちの心に残る語りになります。詳しくは、動画を見ていただくと語りのイメージが湧くと思います。ただし、方針を語っただけで学級が良くなることはありません。そのために必要なことについて、第2回以降で紹介していきます。

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【プロフィール】

山崎克洋(やまざき・かつひろ)岐阜聖徳学園大学卒。玉川大学教職大学院(教職修士)卒。NPO法人教師と子どもの未来・湘南(理事)。初任者を応援するスタートアッププロジェクト(リーダー)。教育サークル小田原疾風(代表)。教育サークル一刻館、TOSS横浜、TOSS和所属。日本教育工学会、日本教育技術学会所属。専門は、ICT、算数教育、総合的な学習の時間、働き方改革、OJTなど。仲間と共にNPO法人を立ち上げ、教師向けセミナー開催や百人一首大会など子ども向けの支援事業も実施している。自身も年間に100回以上教育セミナーで講座に登壇。著書に『教師1年目がハッピーになるテクニック365』(東洋館出版社)などがある。

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