NHK正籬聡放送総局長の定例会見が22日、東京・渋谷の同局で行われ、紀行番組「世界はほしいモノにあふれている~旅するバイヤー極上リスト~」(木曜午後10時30分)のMCを務め、今月18日に急逝した俳優三浦春馬さん(享年30)について感謝と哀悼の意を表した。

正籬氏は「大変悲しい知らせに驚いています。まずは謹んでお悔やみを申し上げます。三浦さんはNHKとは関係が深く、連続テレビ小説『あぐり』で7歳でデビューしてからは、大河ドラマの『武蔵 MUSASHI』『功名が辻』『おんな城主直虎』と数多くのドラマにご出演いただいた。『太陽の子』の収録では、髪を刈り上げて戦時下という困難な時期にどう生きるか、葛藤する若者を見事に演じていただいた。『世界はー』では18年からMCを務めていただいて、時には自ら旅に出て世界のすてきなものを生み出す、職人たちの魅力をJUJUさんと軽快なトークで伝えてくれた。私は、直虎での井伊直親が印象深い。まばゆいばかりの笑顔と、その一方で、心のひだを醸し出すような陰影に富んだ演技がすばらしかった。NHKにとって大事にしてきた宝物を失うような感じで残念。映画、舞台、民放ドラマと幅広いジャンルで才能を発揮し、今後を期待していました。感謝と哀悼の意を表したい」と話した。

関係者によると、同番組は今月16日に収録が行われ、3回分を撮った。収録の際には、変わった様子はなかったという。その3回分は、今月30日、8月20日、27日にそのまま放送する。番組はMCの代替などで継続する方針だという。

また、三浦さんは8月15日放送のスペシャルドラマ「太陽の子」にも出演しており、今月8日に広島放送局で行われた同ドラマの完成試写会にも出席していた。同ドラマの放送も変更はなく、テロップなどについては検討中だという。