新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府の要請を受けて公演自粛が広がっていることについて舞台芸術関係者らが30日、内閣府と文化庁に対し、適切な損失補てんを求める要請書を提出した。
呼びかけ人となったのは劇作家・演出家・音楽家のケラリーノ・サンドロヴィッチさんや、劇作家・演出家の中津留章仁さん、同じく瀬戸山美咲さんら。衣装や照明を含め10日間で約1800人から賛同を得た。要請書と共に、賛同人から寄せられた実例も提出した。
要請書では「舞台芸術による表現が失われることは、国民にとっても大きな損失」と指摘。自粛要請によって多くの舞台芸術関係者が多大な経済的損失をこうむっており、「経済的に力の弱い小規模な劇団・楽団をはじめとして、団としての存立そのものが危うくなりつつあるところもある」としている。
そのうえで、中止公演の主催者に対するすでに支出した経費の補てんや、中止に伴う公演関係者への出演料の補てん、客席減など感染対策を講じた場合の補てんを求めた。
要請後に会見した俳優・演出家・劇作家のシライケイタさんは「文化が萎縮するのではないか」と懸念を表明。瀬戸山さんも「主催者がつぶれると、この国の文化が損なわれる」、演出家の日澤雄介さんは「芸術関係者だから補てんしてほしいということではなく、我々舞台芸術活動している人間も社会の一部であるということを考えていただきたい」と訴えた。呼びかけ人の一人である、馬奈木厳太郎弁護士は「この国のありようが問われている。文化を守らなくていいのですか」と問いかけた。【濱田元子】
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March 30, 2020 at 08:14PM
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公演自粛「適切な損失補てんを」 ケラリーノさんら舞台関係者、国に要請 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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